使い勝手バツグンなミリタリートップス
オリーブグリーンの色味が特徴的なミリタリーウエアですが、我々ヴィンテージ古着愛好家にとってはデニムジャケットと同じくらい重要なアイテムになるかと思います。春や秋には薄手のジャケットタイプが活躍し、冬になればヘビーウエイトのアウターが活躍してくれます。
このミリタリーウエアですが、ヴィンテージ古着愛好家を自称する筆者も当然ながら常に5着以上がクローゼットを占拠しています。その中で最も多く所有するのが、今若者にも大人気のUS ARMYジャングルファティーグジャケットになります。
このジャケットは亜熱帯地域での戦闘を意識して作られているので、生地が薄手で春や秋に着るのに適しています。私も気が付いたら2ndモデル、3rdモデル、3rdリーフカモフラージュと3着も所有していました!しかもまだ1stモデルも欲しいというヴィンテージ沼の深さよ…笑。
また春や秋に活躍してくれるミリタリートップスとして挙げたいのが羽織るだけで熟れて見えるUSMCユーティリティシャツでしょう。ジャケットタイプと違いアウター然としていないだけでなく、裾のカッティングがストレートなのでタックアウトで着ても違和感がありません。
このユーティリティシャツですが、実は過去にフリマ企画で2回手放しています。そして手元から無くなると不思議とまた欲しくなってしまい、つい先日セカンドストリートで見つけたので再々購入したわけです笑。そもそもジャングルファティーグ3着あるのに出番があるのか…?
と言うことで今回は、春や秋に活躍してくれるミリタリートップスの代表格であるUS ARMYジャングルファティーグジャケットとUSMCユーティリティシャツの生地感や価格帯、コーデのしやすさについて徹底比較していきます。
お買い得なのは断然ユーティリティシャツ
まず初めに比較していくのはジャングルファティーグとユーティリティシャツの相場についてです。当ブログの読者さんの中にはそこまでミリタリー古着にお金を出したくない方もいるかと思いますし、そもそも貧乏リーマンの筆者としてもなるべく安い方が助かりますから笑。
ジャングルファティーグジャケットはベトナム戦争時に使用されていてので、製造されたのは1stモデルの1963年〜5th最終モデルの1970年の7年間でした。その中でもヴィンテージとして認知されている3rdモデルまでの「通称ノンリップ」になると、たった4年間しか作られていません。
その点ユーティリティシャツになると歴史は長く、1950年代後半〜1970年代まで作られていました。なのでタマ数はジャングルファティーグに比べると圧倒的に多いので、セカンドストリートのようなリサイクルショップでも比較的簡単に見つけられます!
しかも気になるユーティリティシャツのお値段ですが、2022年現在でもリサイクルショップなら4,000円台で購入可能なんです!やはり7年間しか作られなかったジャングルファティーグとは違い、20年近くの間作り続けられていたのでタマ数が多く希少性がないのが理由かと。
さらに1970年代製のコットン100%サテン生地を採用した個体を選べば、ヴィンテージミリタリー古着の雰囲気を充分に楽しむことができます。逆にコットン×ポリエステル混合生地に切り替わった1980年代製は経年変化を楽しめないので、安くても買わないことをオススメします。
参考までに私が2022年6月にセカストで購入した個体ですが、コントラクトナンバーより1975年にPOLLOCK社が納入したことが判ります。画像2枚目の拡大画像を見ると、エイジングされたコットン100%のサテン生地の味わい深さが伝わるかと思います。
ディテールを楽しむならファティーグJKT
価格面で圧倒的に安いユーティリティシャツですが、残念ながら初期モデル〜最終モデルまで見た目がほとんど変わりません。。もしヴィンテージ古着としてディテールの違いを楽しみたいのであれば3rdモデル以前のジャングルファティーグジャケットを強くオススメします。
例えば2ndモデルは見た目の最大の特徴として、肩にエポレットが付くことで3rdモデル以降との違いが明確に分かります。さらに細部を見ていくと2ndモデル前期までのツヤありUFOボタンが付いていたりと、ヴィンテージ古着として楽しめます(やや変態的ですが笑)。
また3rdモデルまでに限定した理由は、つい数年前までリップストップ生地が採用された4thモデル以降はヴィンテージミリタリーとして扱われていなかったから。やはりしなやかな肌触りが魅力のノンリップ生地こそがヴィンテージジャングルファティーグと呼べるかと思います。
4つポケットのデザインが秀逸なだけでなく、3rdモデル以前であればディテールの変遷も楽しめるジャングルファティーグジャケットですが、唯一残念な点があります。それは数年前に比べて倍以上の価格帯まで高騰してしまったことです。。
筆者が本格的にアメカジ古着に戻ってきた5年前であれば、3rdモデルは15,000円前後で4thモデルなんか4,980円で買えましたから。それが2022年現在ではコンディションの良い3rdモデルが3万円台で4thモデルすら2万円台に突入するという異常事態が発生しております。
この高騰の原因は若者だけでなく我々オヤジ世代からも人気がある為、需要と供給のバランスが崩れてしまったからだと推察します。とは言え妥協して4thモデルにするなら、高値で売却できる3rdモデルを頑張って買うことをオススメします。ハッキリ言って価値が別物ですから!
コーデの雰囲気はどちらも大して変わらず
それでは最も重要な着た時の雰囲気について見ていきますが、古着に興味のない人が見たらどちらも同じグリーンの軍服にしか見えないと思います笑。なのでジャングルファティーグだろうがユーティリティシャツだろうが基本的なコーデは同じで問題ありません。
まずはユーティリティシャツのコーデ画像ですが、やはりシャツタイプなのでタックアウトして着た雰囲気がラフで熟れて見えます。それでいて裾のカッティングがストレートなおかげで、タックアウトしてもだらしなく見えないのがユーティリティシャツの最大の魅力です!
またユーティリティシャツはジャケットタイプではないので、インナーにはカットソーやベストくらいしか入りません。よってこのシャツを着られる時期は非常に短いですが、4千円台から狙えるお値打ちアイテムなので割り切って考えても良さそうです。
一方ジャングルファティーグジャケットは名前の通りジャケットタイプのデザインなので、インナーはカットソーからデニムジャケットまで幅広く合わせることが可能です!もしレイヤードコーデを楽しみたいのであれば、ユーティリティシャツよりこちらを選んだ方が良いでしょう。
ただし防寒性については厚手のサテン生地を使っているユーティリティシャツの方が高く、薄手のコットンポプリン生地のジャングルファティーグは全然暖かくありません。逆に言えば初夏でも袖をまくれば着られますし、秋でも重ね着すれば着られるので長い期間対応可能です。
また4つ付いたポケットのおかげで財布やスマホなど必要最低限の小物類は収納できるので、ちょっとしたお出掛けであれば手ぶらで行ける機能性の高さもジャングルファティーグジャケットの魅力の一つです。
結局どっちがオススメなのか?まとめ
今回は若者にも人気のジャングルファティーグジャケットとお安く購入できるユーティリティシャツを徹底比較してきましたが、「結局どっちの方が良いのよ?」と言うことで纏めてみたいと思います。ただし筆者の個人的な感想ですので、クレームは一切受け付けません笑。
まずミリタリー古着素人の方には入門編として4,000円台から購入できるユーティリティシャツをオススメします。70sのコットン100%サテン生地の個体を選べば充分にヴィンテージミリタリー古着の醍醐味を堪能できますし、コーデに取り入れるだけで熟れた雰囲気が得られますから。
ただしユーティリティシャツはインナーの種類が限られてしまいますので、重ね着コーデを楽しみたい方はジャングルファティーグジャケットをオススメします。また3rdモデル以前のヴィンテージ品であればディテールも楽しめますし、もし不要になった時にあまり損することなく手放せます。
結論としては価格面ならユーティリティシャツ、重ね着とディテールメンバーではジャングルファティーグが有利かと思います。とは言えどちらも使い勝手の良いミリタリートップスなので、まだ着たことがない方は是非古着屋で試着してみてください!以上です。
コメント
新品がいい人にはオアスロウやナイジェルケーボンが発売してるモデルもよさそうですね
ワタシもセカストでジャングルファティーグを探しに行ってみたのですが、店によってはヴィンテージも中国製のレプリカも「ミリタリー」や「アメカジ」って括りで混ぜてるので、特に田舎で現物を見る機会が少ない私の住んでいる地域ではある程度の知識は必要だと感じました
その分地方のセカストには稀にあり得ない価格で放り投げられていたりしますがw
結局、ジャングルファティーグに限らずオリーブの軍モノ臭のするアウターを探していたので、ナイジェルのオリーブヘリンボーンで13スターボタン使用のカバーオールが1万であったので買ってしまいました
大峠ライオンさん、コメントありがとうございます。
そしてナイジェルケーボンを1万円で査収とは、とてもお買い得でしたね!
大峠ライオンさんの仰る通り、ある程度古着の知識がないとリサイクルショップで購入するのは難しいかもしれませんね(^_^;)