給付金の半額以上を投入
特別定額給付金を全てファッションアイテムで使い切るシリーズもいよいよ今回でラストとなりました。最後にして最大のアイテムが今回ご紹介するUSMC P-44ダックハンターカモフラージュジャケット(以下P-44)になります。
約2年半前に中津川にある古着屋ヤードウエアハウスを訪問した際にオーナー私物のP-44を試着させてもらって以来、欲しくて欲しくて探し続けていた結構レアな一着なんです!
今回はとある古着屋でマイサイズのP-44と出会うことができたのでようやく購入できましたが、実は7万円したので特別定額給付金の残額だけでは足りませんでしたが笑。
と言うことで今回はP-44ダックハンターカモフラージュジャケットの歴史やディテール、コーディネートについてご紹介していきたいと思います。
ダックハンターカモの歴史について
http://hallelu.jp/blog/brand/domestic-brand/usmc_jkt/
何故P-44ダックハンターカモはレアなのか…。それはこの柄に関係があるので、その辺りの悲しい歴史を軽くご紹介します。
このダックハンターは1940年にアメリカ軍が開発した柄になります。ノルマンディ上陸作戦でこの柄を着倒すアメリカ兵が泳いで上陸する姿がカエルに似ていたのでフロッグスキンカモと呼ばれたりもします。
しかしダックハンター柄が敵国であるドイツ軍のカモフラ柄と酷似してしたので、アメリカ兵が味方を誤射してしまうケースが散見されたので1944年に使用中止となり、たった4年しか使われなかったのです。
更にUSMC(アメリカ海兵隊)はUS ARMY(アメリカ陸軍)のアイテムよりタマ数が圧倒的に少ない上、約75年前に作られたモデルなので、現在ではそう簡単に見つからなくなりました。
実は探し始めてから2回P-44に出会いましたが、残念ながらサイズが合わない(基本デカい個体が多い)。しかし今回出会った個体はサイズ38と奇跡の日本人サイズであり、大きなダメージも無かったので迷わずゲットに至った訳です。
味わい深いヘリンボーンツイル生地
第二次世界大戦頃に作られたモデルの多くはコットンのヘリンボーンツイル(以下HBT)が採用されてましたが、この生地のフェード感がたまらなくカッコ良いのであります!
ダックハンター柄は他のカモフラ柄に比べれば比較的大人しい柄なので街中でも着やすいですが、バキバキのコンディションの個体だと柄がクッキリしてるのでさすがに着づらい…。
その点、洗い込んだダックハンター柄はフェードすることで色合いが柔らかくなる上、コットン100%で作られたHBT生地の「ニシンの骨」のような織り柄が浮かび上がり独特の雰囲気を醸し出します。
更にヴィンテージミリタリーの雰囲気を助長するのが鉄製のドーナツボタン。もちろん75年の時を経ているのでサビや塗装のハゲがありますが、この経年変化こそレプリカでは絶対に出せないオリジナルならではの雰囲気なのです!
リバーシブルで着用可能
おそらくこの記事の最初の画像を見てお分かりかと思いますが、P-44はリバーシブルで着ることが出来ます。しかし裏面で着るとポケットも無いしボタンも裏返ったままなので、正直言って使い勝手が悪いです笑。
またサンドベージュカラーのカモフラ柄だとハンティングジャケットっぽい雰囲気になってしまい、ミリタリー臭さがあまり出ないのでラギッド感が薄いです。
と言うことで、おそらく裏面で着ることは一生ないでしょう。リバーシブルの裏面で着ないアイテムで思いだられるのがパタゴニアのグリセードカーディガンではないでしょうか?
私のハンドルネームからもお分かりの通り、パタゴニアは私が最もハマったアウトドアブランド。特に1990年代(正確には1997年モデルまで)のアイテムに相当惚れ込んでました。
その中のアイテムでグリセードカーディガンというリバーシブルで着られるフリースジャケットがありましたが、これを裏面で着る人をまず見たことが無かったです。
やはり表面のフリースに挿し色として裏面のナイロン生地がチラ見えするのがカッコいいのであって、裏面が主役になることはないのであります。それと同じで、P-44もサンドベージュの裏面はあくまで名脇役としてチラ見えで活躍してくれれば良いのです。
リスペクトするスクァルツィ氏も着用
私がファッションのお手本としてリスペクトしているのが、皆さんご存知のアレッサンドロ スクァルツィ氏。彼のヴィンテージコレクションがハンパじゃない事は以前記事で書きましたが、このP-44も当然のように所有されてます。
しかも白パンツと素足に革靴を合わせて、綺麗めかつ色気のある大人のアメカジコーディネートに仕上げるあたり、さすが世界のファッショニスタは違います!
ダックハンター柄はラギッド感が強いので、カジュアルアイテムを合わせると少々子供っぽくなってしまうリスクがあります。ここは氏を見習ってドレス感のあるアイテムを合わせることで全体を調和するよう意識して着こなしたいところです。
オヤジのダックハンターコーデ
先程のスクァルツィ氏を着こなしを参考に、私もP-44以外は綺麗めなアイテムでまとめてみました。今回はインナーにTシャツとジレを使いましたが、襟付きのシャツに替えても良さそうです。
またオリーブグリーンのミリタリージャケットとグレーのウールパンツは相性が抜群に良いので、ここはドローストリングパンツの超定番ブランド、ジャブス アルキヴィオの出番です。
このパンツは購入してから今年で3シーズン目に突入しますが、ワタリにほど良くゆとりがあるのでワイドシルエットがトレンドの今穿いても違和感がありません。ジャブスは大人のカジュアル用ウールパンツとして長く使えるので元が取れます!
足元はオールデンのコードバンローファーを合わせましたが、このコーディネートにコードバンのツヤ感がイマイチ合わないので、次回からはマットな質感であるスエード素材のタッセルローファーやオペラローファーを合わせる予定です。
また熟れて見せる為に(あと単純に暑いのでw)袖を折り返して着ていますが、折り返すとリバーシブルの裏面を見せることが出来ます。また襟元からもチラッと裏面が見えるのもP-44ダックハンターカモの魅力の一つだったりします。
数あるミリタリージャケットの中でここまで合わせやすい柄かつリバーシブルで着られるカモフラージュジャケットは、このダックハンターシリーズしかありません(P-44の他にデザイン違いで写真下のM42もあり)。
更にP-44を含めたら第二次世界大戦頃のミリタリージャケットは着丈が短めに設定されているので、カジュアルなジャケット感覚で着られるのも嬉しいポイントです。
このジャケットを買う為にP-44に似ているのを理由に購入したダックハンター柄のハンティングジャケットを手放しましたが、これでようやく報われました😂
P-44ダックハンターカモのまとめ
今回は2年以上探し続けてやっと出会ったジャストサイズのUSMC P-44ダックハンターカモフラージュジャケットについてお届けしましたが、探す期間が長かったので喜びもひとしおです!
この個体に出会うタイミングで特別定額給付金をいただけたので、迷うことなく購入することができました。これで私に与えられた給付金の10万円は全てファッションアイテムで使い切ったことになります(むしろ足りないくらい使ったけどw)。
まだまだコロナ自粛が継続しており、世の中の買い物マインドが下がったままですが、これからも少しでもアパレル業界が元気になれるよう私はショッピングを続けていきます…って自分が欲しいだけなんですが😅
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