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リーバイス1st・2nd・3rd前期後期のディテールの違いと最近の相場について調べてみた

デニムジャケットが楽しめる季節が到来!

2022年の夏は6月から猛暑が始まり9月下旬まで続きましたが、10月に入ると朝晩はかなり涼しくなって逆に肌寒いくらいです。そうなると着たくなるのが長袖のトップスやアウターになりますが、やはり長袖シャツ一枚のコーデではシンプル過ぎて物足りなさを感じてしまいます。。

なので我々ファッション好きとしては、重ね着によって奥行きのあるコーデを楽しめる羽織り系のトップスを着たいところです。そこでパッと思い出されるアイテムとしてはジャングルファティーグジャケットのようなミリタリー系トップスやデニムジャケットやカバーオールのようなワーク系アイテムになります。

これらのトップスのほとんどがお尻が半分隠れるくらいの所謂ハーフ丈と呼ばれる着丈になりますが、その中で唯一腰くらいのショート丈なのがデニムジャケットになります。デニムジャケットのコーデではパンツがほぼ全て見えることで脚長効果が期待できますし、何よりショート丈なので軽快に見えます!

 

 

 

 

 

そのデニムジャケットの中でも特に人気が高いのが、ヴィンテージ古着のリーバイス1st(506XX)・2nd(507XX)・3rd(557XX)の3つのモデルになります。まぁ最近ではこれらのモデルの人気が高すぎるので、3rd以降の70505bigEも5万円前後まで高騰してきています。。

ヴィンテージデニム愛好家である筆者は高騰前に購入できたおかげで1st・2nd・3rdを買い揃えることができましたが、2022年現在では難しいかもしれません。特に1stの異常なまでの人気と高騰ぶりは目を見張るレベルですし、そもそも古着屋に出てくることも稀になるほど枯渇しています。

そこで今回は折角1st・2nd・3rdの3モデルを所有しているので、各モデルのディテールやここ数年の相場について書いていきたいと思います。実は3モデルとも前期・後期モデルを所有したことがあるので、購入する時に前期・後期を見極める為チェックすべきポイントについても見ていきます。

 

 

 

 

 

最低でも40万円以上必要な1stこと506XX

まず最初にご紹介するデニムジャケットは、大人気継続中のリーバイス1stこと506XXになります。特にビッグサイズの1stともなればどこの古着屋でも100万円以上のプライスタグを掲げており、需要と供給のバランスが全く取れていない売り手市場のデニムジャケットです。

ちなみに筆者が2017年に購入したサイズ40縮みの個体(画像左の色薄)はたったの10万円で買えましたが、もしこの薄色の個体がお店に出されたらサイズが大き目なので50〜60万円すると思います。そう、2023年現在の1stに関しては色残りよりもサイズの方が重要視されていて価格にも反映されています。

ここで1stのディテールを見ていきますが、前期・後期モデルの違いはボックスステッチの位置とバックルバックになります。前期はボックスステッチとボタンの位置がズレていてバックルバックが針シンチなのに対し、後期ではステッチとボタンが並行になりバックルバックはスライド式に変更されます。

 

 

 

 

 

出典:ヤフオク!

それでは2022年の1stはいくら位あれば買えるのかを見ていきますが、相場は先述した通り色残りではなくサイズによって大きく変わってきます。5年前は50〜60万円で購入できたTバックこと506XXeに関しては、2023年現在ではどんなに色が薄くても最低200万円以上は必要になってきます💸

その価格帯はハーレーのバイクや新車の軽自動車が買えてしまうので、デニムジャケット1着に払うのはとても現実的ではありません。しかしビッグサイズはもちろんのことサイズ38〜40のジャストサイズの1stすら枯渇してきていますので、もし手に入れるなら今がラストチャンスかもしれません。

またサイズ38と40でも相場が20万円近く違っていますが、サイズ38で最低30〜40万円、サイズ40で最低50〜60万円は必要になってきます。気になるサイズ感ですが、実寸38は身長170cm台前半の方にほど良くジャストで実寸40は170cm台後半の方にジャストなフィット感になりますのでご参考まで。

 

 

 

 

 

 

 

まだ球数はあるので選べる2ndこと507XX

続いてご紹介するの2ndことリーバイス507XXになりますが、このモデルは第一次古着ブームの頃から大人気で高嶺の花だったのをよく覚えています。3rd以降の所謂トラッカージャケットと呼ばれるデザインとは明らかに違っており、一目で「セカンドだ!」と分かるのも人気の理由になります。

この2ndでは真横に付けられていた1stの袖の付け方が立体的な付け方に変更され、バックルバックが廃止された代わりにサイドアジャスターが装備されました。また胸ポケットも2つになって利便性が増しており、胸ポケットのリベットが廃止されバータックに変更されております。

やはり人気の面では片ポケットやバックルバックなど30〜40sの特徴的なディテールが装備された1stには敵いませんが、それでも2ndの50sらしいデザインは大変魅力的で現在の相場は最低20万円以上となっています。また革パッチが付いた1953〜54年の前期モデルは球数も少なく価格に反映されています。

 

 

 

 

 

この革パッチの前期モデルですが、ほとんどの個体で革パッチが欠損してしまっています。そこで前期・後期モデルを見極める為に一目で分かるディテールとしては、ウエストバンド下側のステッチがシングルであれば革パッチでチェーンであれば紙パッチの可能性が高いと言われています(画像1枚目)。

また胸ポケットのバータックの色が黒であれば革パッチの可能性が高く、その後紙パッチの頃にはオレンジに変更されます。更にフロントヨーク(第2ボタンの上辺り)の縦に走るステッチが一直線であれば紙パッチ、L字に折れて縫われていたら革パッチだと言われていますが、マニアック過ぎるので割愛します笑。

現在はビッグシルエットがトレンドなので、ハギが付いたサイズ42以上の個体だと30〜40万円してしまいます。ただし2ndは着丈はそのままに身幅だけ大きくなるのでビッグサイズを着こなすのが難しいかもしれません。なので個人的にはサイズ38〜40のジャストサイズを20万円台で購入することをオススメします🤗

 

 

 

 

 

1st人気に便乗して高騰した3rdこと557

最後にご紹介するのは、ここ1〜2年で一気に価格が高騰した3rdことリーバイス557(XX)になります。何故XXがカッコ扱いなのかと言うと、1966年以降の557後期モデルではXXが付かず「557」に変更されるからです。また3rdは1962年〜1967年の5年間しか製造されなかった短命モデルになります。

その後70505にモデルチェンジしますが、デザインはそのままで着丈だけ長くモディファイされたのでパッと見で3rdと70505の違いが分かりません。また3rdは1stや2ndと同じように着丈が短く着こなすのが難しいので557は不人気でしたが、1st人気により発生したGジャンブームの影響で3rdも一気に高騰しました💸

その3rdの前期・後期モデルを見極めるディテールですが、胸ポケットのフラップ裏面の生地がライトオンスなら前期の557XXで表面と同じ生地なら後期の557になります。更に袖のカフスにコの字の縫われた押さえステッチが入っていれば557XXになり、その上ボタン裏刻印が「17」であればギャラ入りが確定します。

 

 

 

 

 

気になる557XXおよび557の相場ですが、やはりXXが付く前期モデルの方が高く濃いめだと20万円を超えてきます。しかし後期モデルの557になるとコンディションの良い個体でも10万円前後で購入することができます。ちなみに3年前に筆者が購入した557は35,000円でしたから、3倍くらい高騰したことになります。

また557XXと557の両方を所有する筆者の感想ですが、色味はXX生地を使用している前期モデルの方が深みのあるインディゴの風合いを味わえると感じました。もちろん前期と後期の相場は倍くらい違ってきますが、XX生地を使ったモデルの中で最も安いですので、そのプライスを出すだけの価値はあるかと思います。

しかし557XXに20万円支払うのであればもう少し頑張って2ndを買った方が満足度が高いかもしれないですし、10万円で557を買うなら見た目が変わらない70505を5万円で買っても満足度はそこまで変わらないかも…笑。やはり3rdは2022年になっても昔から変わらずマニア向けのモデルだと思います。

 

 

 

 

 

各モデルのサイズ感と似合うコーデについて

それでは1st・2nd・3rdそれぞれにマッチするコーデについて検証していきますが、最初にお伝えすると1stと2ndの見た目の雰囲気はほとんど変わりません笑。よって1stと2ndを一括りにして見ていきますが、まず合わせるパンツはデニムONデニム(上下デニムの意味)にしない限りどんなパンツとも好相性かと思います!

またここ数年「太いシルエットのパンツ」と「カットソーのタックイン」が定番ですので、それらを取り入れたコーデにすれば簡単に今っぽく纏められます。もちろんTシャツをタックアウトして着てデニムジャケットとレイヤードするのもアリかと思いますが、着丈の差を出した方が今っぽく見えます(画像2枚目右)。

さらに軍パンのようなアメカジアイテムを合わせるとコッテリしたコーデになるで、なるべくシンプルかつ色の数を抑えるとスッキリと纏まるかと思います。またレター入りのスウェットやTシャツを大人っぽく着こなすのは難易度がめちゃくちゃ高いので、私のようなファッション素人の方にはオススメしません💦

 

 

 

 

 

続いては557(XX)のコーデについて見ていきます。この557から始まったトラッカージャケットと呼ばれるデザインは70505に引き継がれ非常に長く作られてきたので、まさにデニムジャケットの代名詞的なデザインかと考えます。こちらのモデルでも1stや2ndと同様に合わせるパンツを選びません。

しかし唯一違う点を挙げるとすれば、557を始めとするトラッカージャケットはタイドアップのインナーが最も似合うデザインだと言っても過言ではありません。やはりボックスシルエットの1stや2ndと違いウエストのシェイプが効いた557には色気があるので、ドレス系アイテムとの親和性も非常に高いです!

また先述の通り557と70505は見た目の違いがほとんど分からないので、もし3rdまで手を出す予算の無い方は70505bigEでも同様の雰囲気やコーデを楽しめます。実際に画像2枚目の右コーデに70505を、左コーデに557を着用していますが、言われなければどっちがどっちだか着ている本人でさえ分かりません笑😂

 

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大人気なリーバイス1st・2nd・3rdまとめ

と言うことで今回はリーバイスのヴィンテージデニムジャケット、1st・2nd・3rdそれぞれの前期後期モデルのディテール差や2023年現在の相場について調べてみました。1stが尋常じゃないレベルで高騰しているのは皆さんもご存知だったと思いますが、不人気の3rdですら3年で3倍も高騰していてビックリしました😅

もはや1stは金待ちの投資対象にもなってしまったので、我々ヴィンテージ古着愛好家が簡単に買えない相場になってしまいました。。なので2023年現在にヴィンテージリーバイスを狙うとしたら、個人的には20万円台で2ndを探すか5万円台でコンディションの良い70505bigEを探すことをオススメします。

では3rdはどうなの?と聞かれたら、XX生地が使われた557XXが10万円前後だったらアリだと答えるかと思います。また後期の557はbigE生地になるし着丈が短くてコーデしづらいマニア向けモデルなので、557に大枚を叩くなら70505bigEで充分でしょう(と言いながら私は愛用していますけどね笑)。以上です!

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