今回はの記事は当ブログの読者様からのご要望で「masagoniaが穿いているフルカウントの経年変化を見たい!」とのごメッセージに応える為に書いてみました。
「えっ、ただのネタ切れだからじゃないの?」と言うコメントは受け付けません笑。
いつもながら読者の方々に支えられているなぁ、とつくづく感謝の気持ちでいっぱいの私であります🙇🏻♂️
穿き込み15ヶ月目のフルカウント
まずは洗濯前のフルカウント1101の画像がこちらになります。2019年生産よりアーキュエイトステッチと赤タブが廃止されると情報が入り、急いで2018年11月に購入してから現在15ヶ月目に突入しました。
当たり前ですがジャストサイズで穿いているのと1101の腰回りが定番モデルの1105に比べタイトなのもあって、ほど良いヒゲ落ちに育っているな、と我ながら感心しております。
今回の穿き込みは特に変わったこともせず、購入後1ヶ月だけは洗わずに穿いてその後は5回位穿いたら洗うのを繰り返しただけ。約20年ぶりに穿き込んだフルカウントですが、個人的に良いなと思ったポイントが以下の3つになります。
①ジンバブエコットンの柔らかい穿き心地と真夏以外は穿ける13.7ozの軽さが健在
②普通に洗濯するだけで現れるデニムの縦落ちと赤耳のあたりやパッカリング
③コットンステッチの経年変化による退色やアーキュエイトステッチの解れを楽しめる
特に③のアーキュエイトステッチの経年変化を楽しめるのはこの旧モデルのフルカウントと現行品ではウェアハウスのダックディガーシリーズ位しかないので貴重かもしれません。
ちなみに私がヒップポケットにバンダナしか入れない理由は、ポケットに財布の跡やアーキュエイトステッチの不自然な解れを防ぐ為。そもそもクラシコ系ファッションを通った人は尻ポケットに財布を入れません。
私の場合、あくまで大人が穿いて恥ずかしくない色落ちになるよう意識し、変な跡とか付かないよう綺麗に穿き込んでます。
今回は糊付けせずに穿き込み
こちらはフルカウントの前に1ウォッシュから1年かけて穿き込んだRRLの53MBというビームスプラスが別注したテーパードストレートのモデルになります。このデニムパンツは糊付けしてから育てたので、ご覧の通りバキバキの鬼ヒゲに育ちました(写真下)。
しかし、今回のテーマは「大人が綺麗に穿ける自然な色落ち」を目指したので糊付けなしで穿き込みをスタートしました。やはり糊付けすると屈折部分が鋭角に立ち上がるので、メリハリのあるヒゲが入ってしまいますから。
もちろんヒゲを求めるデニム愛好家も多いし筆者も大好物ですが、大人が綺麗に穿くにはToo Matchかなと。。と言うことで今回は自然に入るボンヤリとしたヒゲを求めて、所謂「根性バキ」とは正反対の洗いたい時に我慢せずに洗うスタイルで臨みました!
普通に洗濯機で洗い時々リゾルトの儀式
この15ヶ月の間に洗った回数は正確には覚えてませんが、真夏は穿いてないのと購入3ヶ月までは洗濯回数を抑えていたのでトータル12回位かと思います。
購入3ヶ月以降は4〜5回穿いたら洗っていたので、月に1〜2回のペースで洗濯してました。正直、精神衛生上かなり清潔感を得られます!普通の人から見たら当たり前の洗濯ペースですが(笑)
今回は膝下の色落ちしてない部分の毛羽を落としたいのと、パッカリングの入った部分やヘムに「アタリ」を付けたかったので、他のデニムと一緒に洗濯しました。
ちなみに一緒に洗われたデニムはAPCのプチスタンダードで、体型変化に伴いタンスの肥やしになってる一本。今改めて見ると裏返して中性洗剤で洗ってた割には綺麗なブルーに育っており、APCの人気が高いのも納得の仕上がりです!
色落ち促進の為に漂白力のある粉洗剤を使用
APCのデニムを育てていた5年前は、リジッドデニムの洗濯にもエマールのような中性洗剤を使っていましたが、今では粉洗剤でガンガン洗っています。
今回使ったのは花王のビーズですが、たまたま家にあっただけで全く拘りはありません笑。汚れと色が落ちて綺麗になれば、粉洗剤なら何でも良いと思います。
その粉洗剤を、これ以上色落ちさせたくないので裏返しにしたAPCと表面のまま洗濯機に入れたフルカウントの上にドバッとかけたら洗濯開始します。
こちらが粉洗剤を使用し洗濯中のデニム達。やはり中性洗剤では得られない大量の泡で洗われている姿は見ていて気持ちが良いです!
今回フルカウントの穿き込みで12回位洗いましたが、裏返して中性洗剤で洗ったり表面のままの粉洗剤で洗ったりと毎回バラバラ。まだ濃いなと思えば粉洗剤を使うし、メリハリが足りないなと思えば中性洗剤を使う、みたいな使い分けをしてきました。
しかし今思うのは「毎回粉洗剤で洗っても良かったかな」と言うこと。理由はヴィンテージリーバイスのような「青味」が欲しいから。
XXを意識したレプリカデニムの「紺色に近いインディゴカラー」は、どうしてもレプリカ然としてしまうので、なるべくオリジナルのブルーに近づけるには粉洗剤で洗って乾燥機にぶち込む「アメリカ人のリアルなライフスタイル」に近づけるのが一番の近道だと再認識しました🇺🇸
他のデニムと一緒に乾燥機(動画あり)
今回初めての試みだったのが、他のデニムパンツと一緒に洗い乾燥機に入れることです。フルカウント単体では既に5回位は乾燥機にぶち込んでいますが、他のデニムパンツと一緒に入れるのは初めてのことです。
また色々なレプリカデニム愛好家のブログを拝読してると、どうやらデニムが濡れた状態で擦れることが色落ちに繋がるらしく、それを実現するには他の洗濯物と一緒に乾燥機で回すのが理想のようです。
デニムの色が落ちる理論も納得ですし、その方法こそ「アメリカ人のリアルなライフスタイル」そのもの!そしてリゾルト林氏の推薦するメンテナンス方法でもあります。
と言うことで、APCのデニムと一緒に乾燥機で回されているフルカウントがどれくらいお互いにぶつかり合っているのかを動画で撮影したので、興味のある方は是非下のリンクをご覧ください🎥
乾燥機終了後のフルカウント1101
コインランドリーのガス式ドラム乾燥機で30分間、デニム同士のぶつかり稽古をした後の姿がこちら。稽古前に比べると多少ですが荒々しい色落ちに変化したような気がします。
また気になる赤耳のアタリもレプリカデニムとしては十分合格点を与えられるレベルで浮かび上がってます!更に腰回りのヒゲも全く意識してないのに勝手に入ってくれています🧔🏻
このレベルの高いヒゲ落ちを1年3ヶ月の休日穿きだけで表現できるフルカウントのデニム生地はほんとに秀逸だと改めて感じました!
こちらは背面の画像になります。乾燥機に入れることでバックヨークのパッカリングが強く出ます。また革パッチはほとんど変化なしですが、大人が綺麗に穿く分には汚く変化しない方が好ましいです。
ヴィンテージリーバイスのビーフジャーキーみたいな革パッチの雰囲気を求めるなら、ウェアハウスのDD-1001を選ぶのが現在最良の選択かと思います。あの雰囲気も是非一度試してみたい🤤
フルカウント1101は腰回りタイトめですが膝下はストレートなので膝幅にもゆとりが有ります。よって膝裏のハチノスは根性穿きしないと付かないので、私の穿き方ですとやんわりしか出てません…。
最後に手持ちのリーバイス501BigE Sタイプと比較。やはりBigEは50年以上の時を経てますので、インディゴの色が酸化してくすんでいるように見えます。
ヒゲの入り方や全体的な雰囲気は、濃い目のヴィンテージリーバイスに近づいてきました。やはり「アメリカ人のリアルスタイル」こと普通の粉洗剤とコインランドリーの乾燥機を使うことで雰囲気が増すことを改めて実感しました!
毎回乾燥機を使うとランニングコストが馬鹿にならないかも知れませんが、これは完全にデニムオタクによる趣味の世界の話です。個人的には乾燥機に掛けたコストよりデニムが育っていくベネフィットの方が大きく感じます。そんな私も病人なんでしょうね笑。
リジッドデニムの育て方のまとめ
「私のリジッドデニムの育て方」なんて大それたお題にしてしまいましたが、結局はリゾルトの林氏が提唱する「アメリカ人のリアルなライフスタイル」仕様に従っているだけです🙏
この「テキトーに粉洗剤で洗ってテキトーに乾燥機にぶち込む」という如何にもテキトーな(笑)スキームこそ、あのワイルドかつ青味のある色落ちを生んでいる訳です!
今回フルカウントを育ててみて感じたのは、デニムとは神経質に育てるモノではなく道具としてテキトーに扱うモノなんだな、と。そして無意識に穿いて素晴らしい色落ちに育っていくのが最高のデニムなんだな、と強く感じました。
最後にチェーンステッチの裾の状態を撮影したのがこちら。私は名古屋の大須にあるgo fitというリペアショップで裾上げを依頼しており、1940年代製のミシン「ユニオンスペシャル」で仕上げてもらっています!
また裾のパッカリングはデニム全体の雰囲気を変えるほど大切な部分ですし、チェーンステッチに拘れば写真上のような裾の「ウネリ」を楽しめます。
以上、私のリジッドデニムの育て方でした。