細身のデニムパンツでは今っぽく見えない
ヴィンテージ古着が流行りだしてかれこれ4〜5年経ちますが、ブームが終わるどころか価格は高騰したまま「古着」が定番アイテムになりつつあります。まだ手が出せる価格帯の時にリーバイスのヴィンテージデニムを買っておけば良かった…と後悔している読者の方も数多くいることでしょう😂
そんな筆者も必死こいてリーバイス501や505のヴィンテージデニムを買ってきたわけですが、ほぼ全てウエストがジャストサイズの個体でした。やはり我々オヤジがデニムパンツをカッコよく穿くなら、脚のラインが綺麗に見えるジャストサイズが一番良いと考えるのは当たり前の話。
しかし残念なことに極太シルエットのパンツが定着化してしまった2024年現在では、脚にフィットした細身のデニムパンツを穿く人種は我々アラフォー以上のオヤジだけに笑。実際にジャストサイズのデニムパンツを穿いた画像を見ると、クリーンで大人っぽい印象ですがトレンド感はほぼ無し…。
確かに自身のInstagramを遡って見てもジャストサイズのデニムパンツコーデは1〜2回しかなく、ほとんどが太めな軍パンやチノパンを使ったコーデばかり。やっぱり太いパンツの方が今っぽく見えるだけでなく、穿いていて楽チンなのもついつい手が伸びてしまう理由になります。
ではオーバーサイズのデニムパンツならどうかというと、シルエット的には悪くないのですがベルトでギュッと絞らないとズリ落ちてくるのがネック…。あとこれから暑くなる季節だとデニムパンツは蒸れて脚が汗だくになるので、結局薄手のチノパンやカーゴパンツを選びがちに。
そんな時に「太くて薄手なデニムパンツはないか?」と考えて思い出したのがペインターパンツ。これなら暑い夏でも穿けるし、今っぽく見えるのでは?と言うことで今回は、まだ馬鹿みたいに高騰していないヴィンテージのペインターパンツについて、筆者が購入したBIGMACを中心にレビューしていきます。
出会いは老舗古着屋STEP AHEAD原宿本店
ここ数年ヴィンテージのペインターパンツをなんとなく探していましたが、「これだ!」という個体に巡り会えずにいました。とは言えアラフィフになると一人で古着屋巡りをする気力も無くなり、ペインターパンツを探すとしてもヤフオク・メルカリか近所のセカストくらいに…笑。
そんな日々の中、久しぶりに新たな古着仲間ができたので、初デートは原宿の古着屋巡りをすることにしました。とは言え若者向けのレギュラー古着屋は完全にスルーしたので、いつも通りベルベルジン→VOSTOK→マービンズ→STEP AHEADの順で回ってきました。
「それにしてもヴィンテージ古着は高くなったな〜」なんて思いながらSTEP AHEAD原宿本店に訪問すると、相変わらずヴィンテージ古着が雑多に積まれていました笑。そう言えばこの古着屋で5年前にPAY DAYのカバーオールを2万円台で買った(画像2枚目)ことを思い出しながら店内を物色していくと…
色濃いめのBIGMACペインターパンツを発見、しかもディテールから1960年代製の個体であることが判明しました。でもお高いんでしょ?なんて思いながら値札を見てみると、なんと4万円台と第一次古着ブームの頃と変わらない価格帯に収まっているじゃないの!
去年あたりから同じワーク系アイテムであるカバーオールは注目されており、Leeやヘラクレスだけでなくマイナーブランドも価格が高騰しています。それにも関わらず同じワーク系でもペインターパンツになると、誰も注目していないのかビックリするくらい安い価格帯で買えるんでだから不思議です😅
話は戻ってSTEP AHEAD原宿本店で見つけたBIGMACのペインターパンツを試着してみると、ウエスト・レングス共に理想的なサイズ感。この極太シルエットのペインターパンツにオールデンのミリタリープレーントゥは最高の相性だろうな〜と妄想しながら、気付いたらお会計していました笑。
60sペインターパンツのディテールをレビュー
ここでは60sペインターパンツのディテールについて、筆者が購入したBIGMACを参考にレビューしていきます。まずシルエットに関しては60sまでのペインターパンツは土管ストレートの個体がほとんどですが、70s以降は少しテーパードした個体も見かけるようになります。
続いてフロントボタン周辺のディテールを見ていきますが、60sに入るとトップボタンはスナップ式を採用するメーカーがほとんどになります。ペインターパンツのスナップボタンは50s頃から採用されており、ドーナツボタンの40sは非常にタマ数も少なく値段も高騰しています。
更にジッパーを見ていくと、リーバイス501ZXXや551ZXXで採用されていたスコービル社のグリッパージップが装備されています。このグリッパージップのおかげで50〜60sであることを立証できますが、もしこれが60〜80sまで流通していたタロン社の42ジップになると60sだと断言するのが難しくなります💦
続いて背面をチェックしていくと角がラウンドしたヒップポケット、デニムパンツには無いスケールポケット(右脚)とハンマーループ(左脚)が装備されています。この辺りのディテールとトリプルステッチが見た目のワークパンツ感を強めるので、デニムパンツに比べるとどうしてもコーデが難しい…。
しかし現在ペインターパンツは若者から市民権を得た人気アイテムとなったので、我々アラフィフオヤジがコーデに取り入れても問題ないでしょう。むしろジャストサイズのデニムパンツより太めのペインターパンツの方が今っぽいシルエットなので、意外と簡単にコーデできると予想します(次のコーナーで)。
アメカジオヤジのペインターパンツコーデ
一昔前はコーデの難易度が高く感じたペインターパンツですが、ゆったりシルエットが定番となった2024年現在では簡単にコーデできるはず。そこで最初にペインターパンツに合わせる靴から検証していきますが、数年前まで大活躍してくれたビットローファーとの相性は全く良くありません…。
やはり当初の予想通りボリュームのある革靴の方が極太の裾を受け止めてくれるので、見た目のバランスが良いのが分かります。筆者はオールデンのミリタリープレーントゥ53711を合わせましたが、金銭的に厳しい場合はサンダースのミリタリーシューズが5万円台で買えて雰囲気も似ているので代替え可能です。
続いて合わせるトップスを検証していきますが、デニムジャケットを合わせてしまうとデニムオンデニムになってしまいコーデの難易度が高まります。ここはインディゴブルーデニムではなくピケやカツラギのホワイト系ジャケットを合わせると春夏らしく爽やかなコーデが構築できます👌
ペインターパンツに合わせるトップスについて更に検証していきますが、極太シルエットのパンツなので短丈ジャケットだけでなく着丈の長いカバーオールでも問題なく合わせられることが判明しました。まぁカバーオールにペインターパンツを合わせると完全なワークスタイルになります笑。
そこで我々アメカジオヤジがペインターパンツをコーデする場合、足元にボリューム感のある革靴を合わせたり首元にストール(バンダナ)を入れることで大人らしい品のあるコーデになるよう工夫しました。またペインターパンツに合わせるTシャツはパンツにインした方がバランスが良いと個人的に感じました。
更にペインターパンツはジャストサイズのデニムパンツに比べ股上が断然深いので、穿く位置で2〜3cmレングスを調整できるのは嬉しいポイント。最後にペインターパンツは色の濃淡が付きづらくのっぺりとした印象になるので、ロールアップして足元にアイポイントを作った方が熟れて見えるでしょう!
今のうちに買っておきたいBIGMACまとめ
と言うことで今回は、今のうちに買っておきたい50〜60s BIGMACのペインターパンツについて書いてきました。第一次古着ブームを経験した我々アラフィフオヤジからすると現在は第二次古着ブームだと感じていましたが、実はブームではなく古着が定番化していくのではないかと感じています。
そして2024年現在ヴィンテージ古着が値下がりする兆候は全くないばかりか、ヴィンテージデニムに関しては値上がりする一方…。そんな中、ヴィンテージのペインターパンツはその他ヴィンテージデニムに比べると明らかに安い相場なので今が買いのチャンスだと断言できます!
参考までにヤフオク・メルカリでBIGMACのペインターパンツを検索したところ50〜60sの個体で5万円台、80sになると1万円台が相場になっていました。もしゆったりシルエットのヴィンテージペインターパンツが気になる方は、今後値上がりする可能性があるので早めの購入をオススメします。以上です!