セレクトショップから別注される人気っぷり
現在若者に大人気のクラークスのワラビーですが、我々オヤジ世代にはとても懐かしい靴になります。イギリスの靴ブランドにもかかわらずアメカジとの相性が良いだけでなく、当時流行ったキレカジ(綺麗めカジュアルの略)との相性も抜群に良かったので多くの学生に愛用されていました。
またクラークスの靴はどのモデルも2万円前後で購入できたので、お財布事情が厳しい学生にも優しい価格帯だったのも流行した理由の一つになります。そんなクラークスのワラビーが再び若者たちに注目されておりますが、セレクトショップも別注品を展開するほどの人気アイテムとなっています。
元々クラークスといえばクレープソールが代名詞的ですが、セレクトショップ別注品ではビブラムソールに変更したりアッパーをコンビレザーにしたりとノーマルモデルから味変させております。それにしてもドレス感のあるイギリス靴にアメリカメーカーのゴツいソールを合わせるなんて発想が凄いですね😅
さらにビームスの別注品になるとビブラムソールに変更するだけでなく、なんと登山用ブーツに用いられる防水素材のゴアテックスまで装備しています。ここまで来るとワラビーはただのオシャレ靴なだけでなく、キャンプなんかでも履けてしまうアウトドアブーツに進化してしまいました。
ここまで若者の間でワラビーブームが過熱すると、もちろんミーハーなアメカジオヤジの筆者にも飛び火してしまいます笑。しかし私が欲しいのはセレクトショップ別注品のようなゴツいソールが装備されたワラビーではなく、柔らかいクレープソールのオリジナルデザインのワラビーなんです😅
と言うことで今回は若者に大人気のクラークスワラビーを約25年ぶりに筆者が購入したので、ディテールやサイズ感についてチェックしていきます。またワラビーとアメカジアイテムの相性が良いのかについてと、スエード靴でも春夏らしくコーデできるのかについても検証していきます。
デザートブーツとどちらにすべきか迷う…
まず初めに「クラークスの代表モデルは?」と聞かれたら、ワラビーだけでなくデザートブーツも思い浮かべるかと思います。この靴は砂漠(デザート)地帯に配備されたイギリス軍の兵士が日常履きしているブーツから着想を得て、1949年に誕生したクラークスを代表するモデルの一つになります。
このデザートブーツには発売当初から70年以上に亘りイギリスの革メーカーであるチャールズ・Fステッドのスエードレザーが使われています。もちろんドレス靴ブランドに卸しているレザーと革質のランクは違うとは思いますが、それでも毛足が短くカットされたスエードは手触りも良く上質な革だと感じます。
今回は春夏に履きたいと考えていたのでカラーはサンドベージュ縛りにしましたが、このデザートブーツとサンドベージュの相性が素晴らしい!これこそクラークスを代表する一足ですしワラビーよりドレス感があるので、我々オヤジが履くならデザートブーツの方が合うのでは?と考えました🤔
そこでサンドベージュのデザートブーツをお洒落に履きこなすコーデを想像してみましたが、オリーブグリーンの太めの軍パン(US ARMY M-65カーゴパンツなど)に合わせたら相性が良さそうだと考えました。しかしその組み合わせ以外にイカしたコーデが筆者レベルでは思い浮かびません。。
そして筆者が最も穿くであろうデニムパンツとの組み合わせを検証してみましたが、う〜ん残念ながらコーデが普通すぎる…笑。やはりデザートブーツは名前の通りくるぶし丈のブーツなので、素足履きなどのテクニックが使える短靴よりオシャレに見せる難易度は高いと感じました。。
もちろんデザートブーツは名作ですし見た目もシンプルなので誰にでも合わせやすい靴だと思いますが、ファッション上級者じゃないとオシャレに見せられないので今回はパスすることにしました。やはりU字のモカ縫いが入ったワラビーの方がカジュアル感が出るので、アメカジと合わせやすいでしょう🇺🇸
並行輸入品であれば1万円台で購入可能!
クラークスのデザートブーツを断念しワラビーに決定した後は、いかに安く買えるかにフォーカスを当てて探してみました。日本の正規代理店であるクラークスジャパンのワラビー定価は25,300円ですが、この物価高かつ円安の中で2万円台半ばの定価をキープしているのは企業努力を感じますね!
しかしバイクの借金が90万円以上も残っている筆者としては少しでも安く買いたいのが本音ですし、おそらく読者さんも同じ気持ちなはずです笑。そこで楽天、Amazon、ヤフーショッピングの3コンテンツの中から最も安く買える並行輸入ショップを探しに探してみたら16,000台が底値だと判明しました。
そしてネットショップから届いたワラビーを開封し25年ぶりに再会しましたが、昔と変わらないメープルカラーの素敵な色目と手触りの良いスエードは健在でした!また付属品としてネイビーのシューレースが付いていますが、靴紐を替えて遊ぶコーデはオヤジには難易度が高いので使わないでしょう😅
クラークスのワラビーは1966年に発売され57年の歴史を持つモデルになりますが、袋状にベロと一体化されたアッパーのデザインから小型有袋類のワラビーと命名されました。またベロ一体型といえばパラブーツのミカエルも同じですが、ノルヴィージャン製法やビブラムソールがゴツい印象を与えます。
その点ワラビーはセメント製法(接着剤で貼り合わせる製法)かつクッション製の高いクレープソールなので、履き心地はスニーカーのように柔らかく見た目も草食系男子のように優しい印象になります笑。このワラビー最大の特徴であるU字のモカ縫いですが、つま先のカーブが楕円なのも愛らしいです😍
また25年前はイギリス製だったクラークスも現在はベトナムで生産されるようになりましたが、手に取った感じではクオリティに差は無いように感じました。もちろんクラークスジャパンの正規輸入品と並行輸入品のクオリティに差は全くないですし、強いて言えば日本語の説明書が有るか無いか程度でしょうか。
気を付けたいUK表記の大きめなサイズ感
ここでワラビーの購入を検討されている方にお伝えしたいのが、クラークスはイギリスの靴ブランドでサイズ表記以上に大きめな作りになっている点であります。これはメンズドレスクロージングを通ったことがある方ならご存知だと思いますが、イギリス靴はアメリカ靴より1サイズ下で同じフィット感になります。
ここで言う1サイズとはハーフサイズのことではなく、アメリカ靴より1cm下のサイズを指します。例えばUS表記で9は日本サイズの27cmになりますが、イギリス靴の場合はUK8で27cm相当になると言うことです。ちなみに筆者の足の実寸は27.5cmですが、イギリスブランドはUK8がジャストになります。
もちろん合わせるソックスの厚さによってサイズ感は変わってくるので一概には言えませんが、薄手のソックスやフットカバーで合わせたい方は上記のサイズ選びで間違いなさそうです。やはり我々オヤジが厚手のソックスで合わせてしまうと子供っぽく見えてしまうので、個人的にはフットカバーを合わせる予定です。
実際に筆者が購入したワラビーはアメリカ靴より1cm下のサイズを選びましたが、つま先の捨て寸に関してはあまり余裕がない足長になりました。しかしアメリカ靴よりハーフサイズ下の場合は捨て寸に余裕はあるものの、甲周りもヒールカップも緩くて厚手のソックスを履かないと足にフィットしません。
その点1cm下のサイズであれば全体的にフィット感は高まりますし、仮につま先に指先が当たったとしても芯が入っていないので痛くなることはありません。しかもトゥの形がスクエアになっているおかげで横方向にゆとりがある上、履き込んでいけば革も伸びて快適なフィット感になると予想します。
実は筆者が所有するパラブーツのバースと非常に似ており、つま先に芯が入らない点とスクエアで横幅が広いトゥデザインがワラビーとの共通点になります。そしてバースは指先がやや触れるけどジャストなサイズを選びましたが、履き込んで革が伸び靴内の空間が広がることで今では快適な履き心地になりました。
メープルスエードの革靴を使った春夏コーデ
それではアメカジオヤジの筆者がサンドベージュのワラビーを使って、スエード靴でも春夏コーデが成立するのかを検証していきます。が、その前に現行ワラビーのモデル名変更について説明すると、ちょっと複雑ですが現行ワラビーブーツ=旧ワラビーで現行ワラビー=旧ワラビーローカットになります。
実は25年前にはワラビーローカットというモデルは存在せず、ワラビー=ハイカットのワラビーブーツと言う認識でした。そして先述したデザートブーツと同様にブーツ丈の靴をオシャレに履くのは難易度が高いと感じでいた筆者はワラビーローカットを探していましたが、何故かネットで検出できません。
そして画像から見ても明らかにワラビーローカットと思われる「商品名ワラビー」を購入したところ、届いたのはワラビーローカットでした笑。もしワラビーブーツではなく筆者と同じワラビーローカットを検討している方は、商品名ワラビーを購入すれは自動的にローカットが届くのでご安心ください🤗
そしてローカットの「商品名ワラビー」メープルスエードカラーに合わせるパンツを検証していきます。まず同系色のチノパンはNGなので、春夏っぽさが出るライトブルーとホワイトのデニムパンツを合わせてみました。その結果、ホワイトとライトベージュの組み合わせは色のメリハリがなくボヤけた印象に。。
その点ライトブルーのデニムパンツと組み合わせると色にメリハリが生まれると同時に春夏らしい色合いのコーデになると感じました。さらにワラビーに使われている上質なスエード素材にドレス感がある為、アメカジコーデに取り入れると大人っぽさが加わるので我々オヤジに最適な一足になります。
またワラビーブーツとローカットの商品名ワラビーと迷われている方もいるかと思いますが、熟れたコーデを狙いたい場合はローカットを強くオススメします。やはり足首の素肌がチラッと見えるだけで不思議と洒落た雰囲気になりますし、似ているパラブーツのミカエルと類似のコーデで問題ありません👌
25年ぶりに履いたクラークスワラビーまとめ
と言うことで今回は若者に大人気のクラークスワラビーを25年ぶりに購入し、我々オヤジでも履きこなせるのかについてレポートしてきました。まずクオリティに関しては正規品と並行輸入品は全く同じですし、生産国がイギリスではなくなっただけで昔と変わらない上質なスエード素材と縫製にホッと一安心しました😮💨
また25年前と違いワラビーにはワラビーブーツとローカットの商品名ワラビーと二種類ありますが、個人的には洒落て見えるコーデが簡単に組めるローカットが気に入っております。そしてサイズ選びに関してはイギリス靴は大きめな作りなのでアメリカ靴より1cm下を選べばジャストサイズになる点は注意が必要です。
最後に現行ワラビーのシューレース先端(正式名称アグレット)は25年前のプラスチック製から金属製に変更されています。もちろん金属製の方が高級感も出るし耐久性も高いですが、筆者としてはプラスチック製アグレットの方が見た目はチープですがカジュアル感が出て好みだったので付け替えるかも。。
【追記】ワラビーに標準装備されている金属製アグレット付きシューレースが気に入らなかったので、すぐに似たようなシューレースを検索しましたがベージュ平紐が見つかりませんでした。。そこで妥協してベージュ丸紐を購入し付け替えてみたところ、若者仕様のポップなワラビーになってしまいました笑。
残念ながら丸紐交換は断念して、代替え紐が見つかるまでは我慢して標準装備のシューレースを使うことにしました。また気になる数日履いた後のワラビーのサイズ感ですが、足にフィットしているおかげで靴内で足が動かない上、指先の当たりもトゥが柔らかいので気にならずアメリカ靴の1cm下を選んで大正解でした!
最後にメープルスエードカラーのワラビーとヘザーグレーのスウェットパンツとの相性が抜群に良かったことをご報告しておきます。特に裾にリブが入ったスウェットパンツに合わせると、ほど良く素肌が露出するので熟れて見えます。我々オヤジ世代も若者に負けずワラビーを楽しみましょう。以上です!