一年中使える万能なミリタリーパンツ
ここ数年、ファッションのカジュアル化に伴い、ボディコンシャス(タイトフィット)が良しとされていたスタイリングもリラックス感のあるゆったりシルエットが完全にトレンドとなってしまいました。
この肌に干渉しないゆったりフィッティングは着ていて疲労感も少なく、慣れてしまうとピタピタTシャツやスキニーパンツには二度と戻れなくなってしまいますよね。。
そんな中、私が注目しているパンツがOG-107ユーティリティパンツことUS ARMYベイカーパンツ。フロントのL字ポケットが特徴的な一本で、とてもシンプルが故にどんなスタイリングにも合わせられる優等生パンツです。
出典:STARS&STRIPS
皆さんもご存知の通り、ベイカーパンツはアメリカ兵が戦闘以外の作業時に穿くパンツですが、軍人以外にもパン屋さんでよく使われるようになったことからベイカーパンツと呼ばれるようになりました。
またシルエットはアーミーチノのようにゆったりしているので今のトレンドにもピッタリ合うだけでなく、夏に穿いても肌に纏わりつかないので一年中快適に過ごせます!
今回は比較的お手頃かつタマ数が多いので古着屋で見つけやすい、私も大好物なUS ARMYベイカーパンツについて書いていきます。
魅力的なコットン100%のサテン生地とHBT
まずベイカーパンツの生地ですが、個人的には70sまで採用されていたコットン100%の個体を強くオススメします。残念ながらコットン×ポリエステルの生地ですと風合いが全く違ってきますので…。
このベイカーパンツはサテン生地(繻子織)が採用されており、滑らかでツルッととした肌触りが穿いてて気持ち良い!更にコットン100%生地であればパッカリングや退色などのエイジングが楽しめるのも嬉しいポイントです。
またサテン生地のモデルは50s〜70sまで約30年間作られていたので大量に流通しており、細かなディテールを気にしないのであれば7,000円くらいで購入できるのも魅力です。ただし更に魅力的な生地がありまして、それは…
ヴィンテージミリタリー好きにはたまらないヘリンボーンツイル(以下HBT)仕様のベイカーパンツが存在します!ニシンの骨のような陰影のあるストライプ調の生地がヴィンテージ感を醸し出しています。
ちなみにこのHBTパンツは、静岡に古着屋巡りの遠征をした際にPRAYER ARROW(プレイヤーアロウ)で即決購入した個体になります。この古着屋は良いヴィンテージアイテムを相場より安く提供してくれる静岡の名店だと思います👍
私の個体は2万円弱と良心的な価格で購入できましたが古着屋の相場では3万円前後と古着のパンツとしとは高額なので、このHBT仕様のベイカーパンツはヴィンテージミリタリー好きにしかオススメできません。。
ヴィンテージベイカーパンツのディテール
それではベイカーパンツのディテールを見ていきますが、まず初めに最も分かりやすいヴィンテージのディテールがウエストに付いたアジャスターベルトが付いているかどうかになります。
最初期モデルのHBT生地であればもちろん装備されていますが、サテン生地の中でも初期モデルの50sまでしか付かないディテールで、60sに入ると省略されてしまいます。
もし古着屋でヴィンテージのベイカーパンツを探す際は、サイドアジャスターの有無で年代が判明できるので参考にしてみてください。ちなみにサイドアジャスター付きの個体が1万円未満で売っていたら相場より格安ですので即決をオススメします🤑
続いてのディテールはボタンの違いについて見ていきます。ベイカーパンツもUS ARMYチノと同じように古いモデルは尿素ボタンが採用されています。
画像上と画像中は私が所有する個体ですが、HBT生地の40sではツヤなしだった尿素ボタンが、サテン生地の50sになるとツヤ有りの尿素ボタンに変更されているのが分かります。
更に時代が進み60sに入ると緑色の平らなプラスティックボタンに変化され、60s後半には写真下の厚みのあるドーナツ型のボタン(通称UFOボタン)に変更されます。70sのユーティリティシャツで採用されているボタンと一緒ですね。
出典:SLUT AMERICAN USED&VINTAGE CLOTHING
最後にステッチの違いについて見ていきます。60sまでの古いモデルではダブルステッチが採用されていましたが、70sに入ると簡略化されてシングルステッチに変更されてしまいます。
たかがステッチの違いと思うのは大間違いで、これが想像以上に見た目の印象を大きく変えてしまいます。特に大きく波打ったパッカリングはダブルステッチにしか出せないのが画像からもお分かりになるかと思います。
このダブルステッチは70sでも一部採用されていますので、もし7,000円位でベイカーパンツを検討される方はコットン100%でダブルステッチの個体を探すことを強くオススメします!
古着が苦手な方にオススメのレプリカは?
出典:FLISCO楽天市場店
当ブログではレプリカ好きの読者の方が多くいらっしゃるので、ここではベイカーパンツでオススメのレプリカブランドをご紹介します。やはりいい歳になった我々オヤジ世代ですと、小汚い古着に抵抗感が出てきてもおかしくないです。
そこで筆者がオススメするレプリカブランドは間違いなくオアスロウの一択になるでしょう!リーバイス501のレプリカブランドですと数多とあるので迷いますが、ベイカーパンツは展開しているブランドが少ないですよね…。
その中でもオアスロウはオリジナルに忠実なディテールだけでなく自社で開発したバックサテン生地の完成度が非常に高いので、穿き込んでいった際にはオリジナルと遜色ない仕上がりになるのも魅力的です。
出典:フェブインターナショナル
オアスロウのベイカーパンツはサテン生地だけでなく、サイドアジャスターや緑色の平ボタンなどオリジナルのディテールを再現していますが、それだけでなくパンツのシルエットを2種類の中から選べるのが面白いです。
画像上は通常のベイカーパンツよりも細くてスタイリッシュなスリムフィットと呼ばれるタイプになります。古着仲間のオルネカルネさんも所有されていますので、古着愛好家からも一目を置かれるアイテムなのは間違いないです。
ベイカーパンツのデザインは気に入っているものの、あの極太なシルエットが苦手な方にスリムフィットはオススメです。価格も真っ当ですし、その上オアスロウのブランドが付いてくるので飽きた時に手放しやすいですからね。
アメカジオヤジのベイカーパンツコーデ
アメカジオヤジの筆者がベイカーパンツを穿くなら、TシャツをタックインしてL字ポケットを強調するコーデにすると思います。パンツにボリュームがあるので上半身をタックインしてコンパクトにした方が全体的に纏まるかなと。
以前…と言っても1〜2年前であればピッタリとした着丈の短めなTシャツをタックアウトして着ていましたが、そのピタピタフィッティングは今のトレンドと真逆で古臭く見えてしまうので完全にアウトかなと😅
ちなみに画像で穿いているのは40sのHBT生地の最初期モデルになりますが、おそらくベイカーパンツの中で最も極太シルエットになります。近年になればなるほどテーパードシルエットに変化していきます。
またベイカーパンツに合わせるトップスはカバーオールのようやミディアム丈のアウターよりデニムジャケットのようなショート丈の方がバランス良く纏まりやすいと感じています。
このベイカーパンツはボリュームがあるので、カバーオールのようなボリュームのあるアウターを合わせてしまうと全体がルーズなシルエットになってしまい、我々オヤジ世代がやるとちょいダサいアメカジコーデに陥ってしまいやすいので注意が必要です💦
参考までに画像上で穿いているのが50sサイドアジャスター付きモデルで画像下はコットン100%の70sになりますが、70sの個体はテーパードシルエットになっているのが明らかに分かります。極太ストレートかテーパードかは好みで選べば良いと思います。
今こそ穿きたいベイカーパンツまとめ
ゆったりシルエットブームの今こそ穿きたいベイカーパンツについて書いてきました。ディテールに拘らなければ雰囲気の良いコットン100%のヴィンテージ品が7,000円前後で購入可能なので、お手軽に購入したい方にもオススメです!
私はヴィンテージミリタリー愛好家なのでHBT仕様やサイドアジャスター付きモデルを探して購入しましたが、穿いてしまえば見た目はほとんど同じなので完全に自己満足です笑😂
また古着に抵抗感のある方であれば、国産レプリカブランドのオアスロウを強くプッシュします。2タイプあるシルエットの中でも太いタイプの「US ARMY」を選べば見た目はオリジナルと見分けが付かないほどリアルに再現されてますから!
また合わせるトップスはショート丈の方がバランスが取りやすいです。これからの季節であればデニムジャケットと合わせてサラッと着こなしたいですね。
最後にオリジナルのベイカーパンツを探すなら、年代や納入メーカーによってシルエットがかなり違うので古着屋で現物を試着することを強くオススメします。あと可能であればコットン100%でダブルステッチの個体だと満足感が高いので、是非お近くの古着屋で探してみてください。
ちなみに70sに入るとフロントがボタンのタイプとジッパーのタイプと両方混在しますが、コットン100%であればどちらでも良いかと思います。それでは!
コメント
ベイカーパンツ欲しくなり、サイドアジャスター付きヤフオクで落としました。
予想以上に値段が上がりましたが。。
ウエスト32でかなりゆったりだし、かなり股上が深いですね。
イワサワさん、コメントありがとうございます!
おっしゃる通り股上はめちゃくちゃ深いですね(^_^;)
サイドアジャスターの相場が上がってるんですかね?
おいくらで落札されたのか気になります。。
2万弱です。。履いていみたんですが、ちょっと太もも、ヒップまわりに
かなり余裕がありボンタンみたいな感じですね。
年代によってシルエットが違うのかな?
orslowにすればよかった気もしますが、頑張ってはいていこうかなと思います。
合わせるデニムジャケット、ちょっと色落ちしたの欲しいな。。
イワサワさん、おはようございます。
2万弱まで高騰したんですね、かなりコンディションが良い個体だったんでしょうね!
私のアジャスター付きもボンタンみたいなシルエットですが笑、それがオリジナルの証だと思ってます(^^)