ヴィンテージLevi’sは高すぎて購入対象外
筆者がアメリカ古着ファッションに戻ったのは2015年頃なので、早いものでかれこれ10年が経過します。当時はクラシコイタリア系ファッションの人気が継続していたのもあり、ヴィンテージ古着はほとんど注目されておらず格安で購入できました。
例えば濃い目の2ndことリーバイス507XXも、2019年時点ではヴィンテージ古着の人気がない為168,000円に値下げされた個体をヤフオクで購入しました。今では信じられないと思いますが、当時は20万円未満でこんな個体がヤフオクにたくさん出品されてたんです。
残念ながら2025年現在では40〜50万円出さないと濃い目の2ndは買えないですし、3rdこと557XXですら30万円前後が相場となってしまいました。まぁヴィンテージ古着は世界的にブームとなっているみたいなので、しばらくは値段が下がることはなさそう。。
とは言え我々アラフィフオヤジは第一次古着ブームが去った後、ヴィンテージ古着がびっくりするくらい激安になった惨状を経験済み。なので現在のヴィンテージリーバイスを高額で購入するのは相当ビビりますし笑、そもそも古着にそこまでお金を掛けたくない。。
では比較的安めに古着を楽しむにはどうすれば良いか…それはリーバイス以外のワークブランド古着をチョイスすれば良いだけです。当ブログの過去記事でもフォアモストやシアーズの古着について書きましたが、昨今のカバーオールブームのせいで相場が上がっちゃいました💸
結局みんなもリーバイスが高すぎるので違うブランドに目を付けるのは当然ですが、一つだけ何故か相場がそこまで変わらないアイテムがあります。それこそが今回の記事でレビューするヴィンテージのLee101Jデニムジャケットで、古着愛好家オヤジに刮目してほしいアイテムです!
レギュラー古着コーナーで救済した逸品
石川県金沢市で淋しく単身赴任をしている筆者ですが、実家に戻らない週末は暇なので古着屋巡りをしたりします。金沢には片町という繁華街があり、昔は栄えていたであろうメインストリートには現在新しい古着屋がいくつか開店しています。
その地に昔からある老舗古着屋が過去記事でレビューしたフォアモースト金沢で、その時は80sエディバウアーのカナディアンベストを購入させていただきました。2025年時点でも金沢で一番品揃えのある古着屋はフォアモースト金沢なので、久しぶりに訪問することに。
店内を見回してみるとヴィンテージビーントートや40sミリタリーHBTジャケットが所狭しと置いてあり、やはりフォアモースト金沢はヴィンテージ古着屋だな〜と改めて関心。そしてヴィンテージリーバイスコーナーではなくレギュラー古着のデニムジャケットコーナーを見てみると…
おい、なんでお前がこんなところにいるんだよ?
と叫びたくなる気持ちを抑えつつ笑、60sヴィンテージのLee101-Jデニムジャケットを発見したのであります!しかも色残り60%と薄すぎず濃すぎずの使いやすい色合いで、サイズも40REGULARと筆者にはゴールデンサイズじゃないの!
しかもこの個体はタグのディテールから1960年代初期と断定、リーバイスに例えると557XXと同年代に当たります。それがお値段49,800円+TAXと2025年現在では信じられないようなお値打ち価格なので、もはや買わない理由が見つかりません笑。
またフォアモースト金沢店のスタッフさん曰く、「もしビッグサイズだったら富山本店で販売してました」とのことで、今のご時世サイズ40が小さいって判断されることにビックリ。。我々オヤジにはちょい緩サイズが丁度良いってことでお持ち帰りしました。
Lee101-Jのディテールとタグの変遷
Lee101-Jのディテールをレビューしていきますが、まずこのモデルは最初期モデル〜最終モデルまでデザインが全くと言って良いほど変わりません。よってパッと見ただけでは何年代なのか分からないのも、この101-Jの不人気さに繋がっていると考えます😅
しかし101-Jと同デザインでコットンサテンを用いたモデル「100-J」ことウエスターナーがアイビー達から人気が高く、リーバイスも101-J同様にフロントダーツを入れた3rdこと557XXを開発して対抗したくらい、101-Jは完成されたデザインだと感じます。
背面に目を向けてみると、カウボーイが鞍を傷つけないようLeeが考案したプラスチック製の猫目ボタンアジャスターも完備。また左ポケットのフラップにLeeのピスネームタグが付いており、1970年代に入ると「M.R.」の表記が加わり年代の判別ができます。
出典:昭和最終世代
さらに襟元のタグの変遷について調べてみましたが、リーバイスの比じゃないくらいマイナーチェンジを繰り返してました。画像1枚目の左上から時計回りに「46モデル」と呼ばれる最初期タグで、その後50s赤タグ前期→50s赤タグ後期→50〜60s三角赤タグへ変更されます。
そして1960年代に入ると60s三角黒タグ→上部に「UNION MADE」の表記が入る60s前半の四角黒タグ→上部UNION MADE表記なし60s後半の四角黒タグ(画像なし)→「M.R.」表記が加わった70s四角黒タグ→70s後半の全てイエローで刺繍されたタグへ変更されます。
最後に画像はありませんが80sタグに変更されて終了となりますが、細かい変更を加えると何と10種類もタグがあります。ちなみに筆者が購入した個体はUNION MADE表記の入る60s前半の四角黒タグになりますが、そんなことよりこれだけ画像を集めるのマジで大変でした…笑😂
リーバイス同様の雰囲気でコーデが可能
このLee101-Jはリーバイス557XXのように着丈が短いボックスシルエットかつモモンガのように袖が太いので、今っぽい雰囲気で着られます。参考までにサイズ38のリーバイス507XXと並べて撮影しましたが、実はサイズ40のLee101-Jの方が着丈が短いんです。
平置きした実寸で507XXは背面の着丈57cmなのに対し、101-Jは55.5cmと1サイズ上なのに1.5cmも短かったです。一昔前は着丈が短いデニムジャケットはコーデするのが難しいので敬遠されてましたが、現在は身幅が広く短丈のシルエットが好まれるので101-Jはアリだと思います!
ただしジャストサイズの101-Jを選んでしまうと短丈がより際立ってしまうので、ここは1〜2サイズ上を選ぶのが無難でしょう。サイズアップして身幅がガバッと太くなることで短丈感が薄まりますし、今っぽいシルエットになるのでオススメです🤗
参考までに178cm/69kgの筆者がサイズ40の101-Jを着てみると、Tシャツの上だとゆとりがあって薄手のスウェットを中に着られるサイズ感です。また前を開けて着ると肩が少し落ちてくれるので、これまた今っぽい雰囲気のシルエットになります。
ついでに(と言ったら失礼か笑)古着仲間で180cm/75kgの大男ryobob52さんは、サイズ44〜46の101-Jをトップボタンを留めてコーディネート。やはりビッグサイズのデニムジャケットは彼くらいガッシリしてるからこそカッコ良く見えるな、と再確認しました!
気になる2025年現在のLee101-Jの相場
出典:ヤフオク!
この記事を読んで「オレもヴィンテージのLee101-J欲しくなってきた!」と感じた読者さんの為に、筆者のと同じ60年代の個体の相場感について調べてみました。早速ヤフオクをリサーチしてみると、4〜5万円で良さそうな個体が多く出品されてるじゃないの😳
1枚目の画像は上部に「UNION MADE」の表記が入る60s前半の四角黒タグ初期モデルですが、サイズ38と小さめなので色残りが濃い目でも売れ残ってます。続いての個体も同じ四角黒タグ初期モデルですが、筆者のと同じサイズ40なので170cm台の方にはオススメできそうです。
それにしても同じ年代のリーバイスのデニムジャケット(557XX)だと色薄で15〜20万円、濃くなると30万円前後するのにLee 101-Jだと5万円前後。。もちろんどちらが適正価格なのかは言うまでもありませんが、個人的にLeeでも充分にヴィンテージ感を楽しめます。
現在リーバイスのヴィンテージデニムは人気が高く資産価値も高いのも事実ですが、いざ着ることを考えるともったいないと感じるでしょう。その点同じヴィンテージでも60〜70sのLee101-Jであれば、何も気を遣わず普段着としてガンガン着られるのも魅力です。
とは言えLee101-Jもミディアムサイズだから安いのでは?と考え、ビッグサイズに絞ってリサーチしてみました。すると現在人気のビッグサイズになっても60年代Leeのデニムジャケットは4〜5万円台で買えてしまうことが判明しました。
1枚目の個体は色が薄めながらもサイズ44の60s前半の四角黒タグ初期モデルで、557XXと同年代ながら4万円台中盤の価格で買えてしまうという…。さらに2枚目の個体は70s前半の四角黒タグ後期モデルですが、Tバック級のデカさが約6万円で手に入ってしまいます!
今のうちに買っておきたいLeeのGジャン
と言うことで今回は注目度が低いヴィンテージアイテムの代表格、Lee101Jデニムジャケットについてレビューしてきました。デビュー当初からデザインが完成されていた為ほとんど見た目が変わらず、古着マニアの食指が動かない悲しいアイテムなのは確かです笑。
しかしリーバイスに引けを取らないデニム生地はしっかりとタテ落ちしてるし、一目でヴィンテージだと分かる面構えは魅力充分。しかもビッグサイズも含めて60年代の個体が4〜5万円代で選べちゃうんだから、古着初心者から愛好家まで幅広くオススメできます🤗
古着屋の実店舗ではヤフオクより相場が高い傾向がありますが、個人的にはサイズ感や色落ちの雰囲気を見てから購入した方が満足度が高いと思います。最後に一言、リーバイスだけがヴィンテージアイテムじゃないですぞ、Lee101-Jも要チェックしてみてください。以上です!
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