探し始めて2年間、全く見つからず…
https://m.allhawaii.jp/spot/973/
私がファッションの軸足をクラシコイタリア系ファッション→ヴィンテージアメカジに完全移行してから約5年が経過しました。
ちなみに最後に購入したイタリア服は、2017年にサファリ3号店で購入した中古のスティレラティーノのチェックJKTになります。もちろん既に手元にありませんが笑。
そんなアメカジオヤジの休日の足元を支えるのは、イギリスのエドワードグリーンでもフランスのJMウエストンでもありません。やはりMADE IN USAを貫いているアメリカの靴ブランドのオールデンがしっくりくることは言うまでもありません🇺🇸
https://m.allhawaii.jp/spot/973/
現在はアメカジオヤジの筆者ですが、まずはアメトラの鉄板靴であるオールデン975こと通称「ロングウイングチップ」を入手しました。15年ぶりに所有したコードバンの艶感にうっとりしつつも、当初の第一候補であったローファーが忘れられず…。
友人や先輩後輩がハワイへ行くと聞けば、必ずレザーソウルへ寄ってもらいローファーをチェックしてもらうこと2年が経過しました。そして現在…
全く出てきません(涙)
どうやら私のようなコードバンローファーハンターの多くがレザーソウルへ問い合わせているらしく、店頭に出ることすらレアな存在になってしまったらしいのです。と言うことでハワイのレザーソウル経由でのコードバンローファー購入は諦めることにしました。
99162はラコタハウスの予約だと2年待ち
http://www.lakotahouse.com
「そこまで欲しいなら日本で正規品を買えば良いじゃない?」と普通なら考えます。しかしオールデン正規輸入代理店のラコタハウスでは予約は受け付けるものの、なんと2年待ちの状態らしいのです。。
確かにコードバンローファーはカッコ良いですが、いつの間にこんな人気者になったんだろうか?そこまで待つのならJMウエストン180シグネチャーローファーでも良いのでは…と思いましたが、やはりコードバン独特の雰囲気に皆さん魅了されているのでしょう。
更にラコタハウスのローファーが人気な理由があって、それは海外で購入できない日本仕様のモデルだからです。それが現在ラコタハウスで一番人気のモデル「99192」ことダークバーガンディカラーのコードバンローファーになります。
海外仕様…と言うか世界標準モデルのコードバンローファーは986という品番になりますが、一体何故そこまで日本仕様が人気なのか気になって軽く調べてみました。
世界標準モデル「986」と供給状況について
https://item.rakuten.co.jp/tsuruyaism/1000007504-b/
こちらは海外仕様のオールデン986の画像になります。もちろんコードバンを使用しているのが特徴的ですが、もう一点モカ縫いのスキンステッチも見た目での大きな特徴になります!
何故こんなに流通量が少ないのか調べてみると、このスキンステッチを縫える職人が現在4名しかいないのも理由の一つらしい。しかも一時は職人が2名しかいなかったらしいので、そりゃ生産数も減るわけです😅
スキンステッチと言えば我々英国靴好きが真っ先に思い出すのはエドワードグリーンのドーバー。確かエドグリでもスキンステッチを縫える職人が僅か数名しかいないと言われた時代もあったので、どこのブランドも職人不足で技術の継承に手を焼いてるのでしょうか。
あとホーウィン社のコードバン供給問題ですが、近年コードバンは牛革以上に原皮不足が深刻な状況なので、ローファーだけでなく他のコードバンモデルも同様にタマ数が少ない状況です。今後ますますコードバン靴が手に入りづらくなるのは火を見るより明らかです。
甲が長めの日本仕様モデル「99162」
https://www.lakotahouse.com/brand/items/99162/
上の画像が日本人に超絶大人気の99162こと日本仕様のコードバンローファーになります。後ほど同じ角度から撮影した比較写真を出しますが、素人だと直接見比べて何となく違いが分かる位の差しかありません。
オールデンはマニアが多数いるブランドなので、詳細については色々なオールデンマニアのブログで確認してもらうとして、ここでは986と99162の違いについて軽くご紹介。
一般的に言われているのが日本仕様の99162は986より甲の部分が長く高めに設定されていること。私は標準的な足型で、特に甲が高い訳ではないので、逆に甲高に設定されるとフィット感が甘くならないか心配だったりもしますが😅
日本人の足型は一般的に「幅広・甲高」だと言われてきましたが、最近では体型の欧米化に伴い足型も変わってきてると思います。よって人気の理由は甲高設定ではないと予想します。
では何故、日本仕様の99162がここまで人気があるのか?それは986に比べ甲が長くシャープに見えるから!!これに尽きるかと思います。
世界標準986と日本仕様99162の違いを比較
上:世界標準モデル986
下:日本仕様99162
ではここからは986と99162の見た目がどの程度違うのか、画像を並べて直接比較してみようと思います。
この角度から見ると99162の方が少し長く見えますが、その差は気持ち程度…「これくらいの差ならどっちでも良いじゃん」と言うようなレベルです。
しかし角度を変えて見ると、両者の違いが明確になってきます。しかも実際に履いた時に肌の露出が明らかに変わります。
角度を真横から見てみると「甲の高さ」が違うのが良く分かります。なだらかなカーブを描く986(写真上)と違い、99162は指の付け根から甲にかけて急激に立ち上がっています。
この甲の立ち上がり、見た目だけで言うとサントーニ等のイタリア靴の雰囲気に近いな、と感じました。まぁ履いてしまえば見た目は完全にアメリカ靴なんですけどね笑。
またオールデンのコードバンローファーでベルト部分が裂けた中古の個体を良く見かけるので、甲が高い方がベルトにテンションが掛かりづらいので裂けるリスクは減ると考えられます。
続いては真上から撮影した画像で比較。全く同じ角度じゃないしサイズもおそらく違うので分かりづらいですが、つま先のモカ縫い〜ベルトまでの距離が99162(写真下)の方が長く見えます。
逆に甲が短い分、履き口は986の方が長く見えます。この履き口の長さがソックスや素肌の露出に大きく関係してきます。
また986と99162の両方を所有する友人に聞いたところ、甲の長さの違いがカカトの抜け方に違いが出てくるようで、やはり甲が長めの99162の方がアッパーのホールド力が強いのでカカトが抜けづらいらしいです(友人談)。
986と99162の着用画像を比較
instagramより引用
オールデンマニアの方々のブログに直接比較の画像がほとんど無かったので、参考までに作ってみました。「甲の長さが違う!」と声高に言われてもピンと来ませんが、百聞は一見にしかず。見比べれば一発で分かります
上の写真はサイズはそれぞれ違いますが、986(左)に比べて細長く見えるのが99162(右)になります。また甲が長いと屈折箇所が増える為、甲のシワの入り方に違いが出てきそうです。
また本文前半からお伝えしている通り、両者では肌の露出範囲が明らかに違います。ベロの先端がラウンドがかった986に比べ99162はスクエアがかっているので、更に肌の露出が少なく見えます。
instagramより引用
甲の長さの違いは別の角度から見ても同様に分かります。特にベロ先端のカーブの違いは、上から見た画像だとより鮮明に分かります。
またベロ先端のカーブの違いによってフットカバー(素足履き風に見せるスリッポン用ソックス)の見え方も変わってきており、ラウンド気味の986の方が多くソックスが見えています。
こうして見比べてみると、あえてソックスを合わせてクラシックに履くなら986の方がハマりそうですし、オールラウンドに使いたいなら99162を買っておけば間違いなさそうです。
ちなみに今回の比較はどちらが良い悪いではなく、ただ単に特徴を見比べただけですので悪しからず。あくまで世界標準モデルは986ですので、オリジナルモデルに敬意を払いたいです!
コードバンローファー比較のまとめ
と言うことで今回は世界標準モデル986と比べることで日本人に大人気の日本仕様99162の魅力について掘り下げていきました。結論としては「どちらもそれぞれの魅力がある」という無難な回答になります笑。
「元祖」や「オリジナル」を求める方も多くいると思うので、そういう方には元祖コードバンローファーの986がオススメですし逆に986を選ばないとダメだと思います。そう、タッセルローファーの元祖だからオールデンを選ぶのと同じ感覚です。
逆に「スタイリッシュさ」や「現代的なフォルム」を求める方は99162をオススメしますので、ラコタハウスで2年間待つか新古品や中古を探しましょう。まぁどちらも新品ではそう簡単に見つからないでしょう😅
で、私がどちらを買ったのかって?それはもちろん後編でのお楽しみに!
コメント
今晩わ!
オールデンといえど、標準とラコタ別注でこんなにも違うんですね。
やはりめっちゃ参考になります!
個人的にはラコタ別注でしょうか笑
後半楽しみです!
よろしくお願い致します。
カネコノブオさん、おはようございます。
両者を比べてみたら、ラコタ別注が人気あるのが良く分かりました!
クラシックな雰囲気の世界標準モデルも素敵ですけどね(^^)